映画『ソハの地下水道』真実のドラマ!

どうも、ちゅうたです。

 

今日は、昨晩Huluで観た映画『ソハの地下水道』(原題 In Darkness)の感想。

 

このあいだHuluをチェックしていて見たくなった映画がこの『ソハの地下水道』で、時間が出来たら観ようとすぐにお気に入りに登録。休日前ということもあり早速昨晩鑑賞することに。

 

でも、夜遅かったのでちょっと眠気もあり途中で寝てしまうかな~と、思いながら視聴開始。(実際、映画観だして20分以内に寝てしまくこともよくあるので(笑))

 

結果、眠気どころかストーリーが進むにつれ物語にグイグイ引き込まれてドキドキ、ハラハラ映画が終わった後もしばらく寝付けませんでした。

 

 

 

スポンサーリンク

あらすじ(ネタバレ注意)

 

 

物語は1943年のナチスドイツ占領下のポーランド、ルヴフ。

 

ポーランド人のレオポルド・ソハは若い同僚のシュチェぺクと共に地下水道の点検や修理で生計を立てているが貧しさゆえに空き巣を副業に盗品を地下に隠しては売りさばいてなんとか家族を養っていた。

 

そんなある日、二人で盗品を隠しているときに近くで大きな物音が。音の方に近づいて行くとそこにはナチスの迫害から逃れるためにゲットーから下水に通じる穴を掘っていたユダヤ人たちと遭遇する。

 

ユダヤ人の一人が腕にはめていた高級時計を差し出して「見逃してくれ」と頼む。
「ナチスに通報したほうが金になる」とソハ。。。

少し考えてから「時計とは別に金を払えば見逃してやる」とソハ。シュチェぺクがソハに「見つかったらただでは済まない」と警告するもソハは「搾り取れるだけ搾り取ってから通報すればいい」と言い放つ。(どこまでゲス野郎やねん!)

 

ソハは一番裕福なユダヤ人のヒゲルに「俺はこの迷路のような下水道を知り尽くしている。もっと金を払えば安全な場所に案内してやる」と取引をもちかける。生き残りをかけてヒゲル達は取引を承諾する。

 

ついに、街ではナチスのユダヤ人狩りが始まった。囚われ強制収容所に送られる者。働けない者は女、子供、老人であろうが情け容赦なく処刑されてゆく。ユダヤ人を楽しみながらリンチするナチの兵士達。同じ人間とは思えぬ所業に思わず目を覆う。

 

ソハに導かれ下水道に逃げ込むヒゲル達とその家族。しかしその情報を聞いた多くのユダヤ人も下水道に逃げ込んで来ていた。

 

ソハは「こんなに多くは隠れることは不可能だ。10人選べ」
ヒゲル達はなんとか子供含めた11人を匿ってもらうことで納得し迷路のような下水道の奥深くに案内される。

 

暗く不潔で臭い、下水道の中での生活を余儀なくされるユダヤ人達。そんな彼らから容赦なく金をむしり取ろうとするソハとシュチェぺク。

 

それでもソハに頼るしか生き残る術はない無力なユダヤ人達。この両者に共通するのは利害関係だけ。

 

ソハが危険を冒して食料を調達してきても感謝するどころか値切ろうとするユダヤ人達。「ユダヤ人は命の値段まで値切るのか?今は食料も高価なんだ。わずかに残った金を二人で分けてるんだ」と呆れるソハ。

 

ある時、ソハの刑務所仲間で現在はナチスの手先となってユダヤ人の弾圧に加担している、ポーランド軍の将校、ボルトニックから「下水道にユダヤ人がいるらしい。ユダヤ人を支援する者がいるみたいだ。道案内をしてくれ」と頼まれる。

 

ボルトニックと下水道に入って行くソハ。薄暗い下水道を気味悪がるボルトニック達をよそに奥に向かっていくソハ。

 

「この先は俺が見てくる」と言って、1人でユダヤ人の隠れている場所に向かうソハ。

 

ヒゲル達は息を殺し、じっと潜んでいる。。。「ここには誰もいない」と、ボルトニック達の所に戻ってなんとかその場をしのぎ切るソハ。

 

シュチェぺクは自分達の身に危険が迫ってることを悟り「これ以上は危険すぎる、俺は手を引く」とソハに告げる。

 

一人になってもなんとかユダヤ人を支援するソハ。

 

極限状態のユダヤ人達も精神的に限界が迫って来ていた。ユダヤ人数人が下水道から姿を消した。

 

ソハが下水道にやってきて、そのことを知らされる。

 

「逃げたやつが捕まったらみんな無事ではいられない、これ以上自分の家族を危険にさらせない。俺は、もう手を引く」と言いヒゲルから預かっていた宝石を返して立ち去ろうとするが、若く血気盛んなユダヤ人、ムンデクはこのままソハを返せばナチに通報される「殺してしまえっ」と、もう少しでソハを殺しそうになる。危ない所を若くて美しいユダヤ人のクララに止められ、なんとかソハは命拾いする。

 

「くたばっちまえ」と捨て台詞を残し立ち去るソハ。

 

数日後、ソハが崩れた建物の中から金目のもの物色しているときに、偶然ナチに連行され殺されそうになっているムンデクを見かけ、助けようとするが、成り行きでナチの兵士を殺害してしまう。「なぜ、地上にいるんだ!」とムンデクに詰め寄るソハ。

 

「お前には関係ない!」と突っ返すムンデク。ソハは呆れてその場から立ち去る。

 

ソハが街で買い物をしてる時に聞いた話。「ナチの兵士の死体が発見された。その報復に10人のポーランド人が処刑された。奴らはそれだけでは物足りないとさらに40以上のポーランド人を処刑した」。。。これは自分とムンデクが殺したナチの事だと悟ったソハ。

 

街を歩いていると、通りに首を吊られて処刑された同胞たちの死体が。。。

 

近づいてみると。。。その中に。。。シュチェぺクの姿が。。。何カ月も前にユダヤの支援からも手を引いて、今回のナチ殺害とも無関係なのに。。。なぜシュチェぺクが。。。やり場のない怒りと悲しみに暮れるソハ。

 

もう一度、ヒゲルやムンデク達を支援する決意をしたソハ。だが、ヒゲルはソハに打ち明ける「もう金は底をついた。金目の物も何もない」

 

ソハはポケットから金を出してヒゲルに手渡す。「この金をみんなの前で俺に渡すんだ。俺は親切な人間とは思われたくない」

 

今度は金の為ではなく、彼らの命を救うために立ち上がるソハ。

 

ヒゲルの幼い娘、グリシャの顔色が悪く、塞ぎ込んで口も利かない。そんな様子を見てソハは危険を承知でグリシャを抱え、マンホールを空けて外の空気を吸わせる。グリシャの表情が少し晴れる。(この場面こそ、この映画のハイライト!ソハの本当の優しさが垣間見える)

 

決して、善人ではなかったソハの心に、明らかな変化が。。。

 

ソハの娘の聖体拝受式の日、家族そろって協会にいる時に外では雨が降り出した。やがて、大雨になり下水道のユダヤ人の事が気になって仕方ないソハ。

 

下水道の中には大量の雨水が止めどなく流れ込んでくる。ヒゲルやムンデク達は死に物狂いで水の入って来る穴を塞ごうとするが、水の勢いを止めることが出来ずにあっいう間に水に浸かってしまう。

 

みるみるうちに首の下まで水が押し寄せてきた。そこにいる者達すべてが死を覚悟した。。。

 

一方、ソハは居ても立ってもいられずに娘の大切な聖体拝受式を途中でほったらかして下水道に向かって一目散に走り出した。。。。。

 

 

 

キャスト・スタッフ

レオポルド・ソハ(下水道修理工)-ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ

ムンデク・マルグリエス(血気盛んなユダヤ人青年)-ベンノ・フユルマン

クララ・ケラー(妹と生き別れに)-アグニェシュカ・グロホフスカ

イグナツィ・ヒゲル(金持ちのユダヤ人)ーヘルバート・クナウプ

パウリナ・ヒゲル(ヒゲルの女房)ーマリア・シュラーダー

ヴァンダ・ソハ(ソハの女房)ーキンガ・プライス

ボルトニック(ソハのムショ仲間で将校)ーミカエル・ルワウスキー

監督ーアグニェシュカ・ホランド

原作ーロバート・マーシャル

脚本ーデヴィッド・F・シャムーン

 

制作 ドイツ・ポーランド

 

感想

 

ナチスのユダヤ人迫害をテーマにした映画はこれまでにもたくさん作られて、僕も結構いろいろ観てきましたが、どの映画もテーマ自体が重いので陰鬱で暗い作品が多く『シンドラーのリスト』なんかは終始重い内容の映画でした。

 

中には『ライフ・イズ・ビューティフル』のように暗いテーマを暗く見せず、最後まで希望を感じさせるように描いた映画もありましたが、この『ソハの地下水道』は劣悪な環境の下水道が舞台ということで、太陽の光も届かない、暗く不衛生でネズミが這回る過酷な環境下で生きることを余儀なくされたユダヤ人達を描いているわけで、とにかく画像は暗いし出てくる出演者達も、日に日に薄汚れ、やつれていく姿がなんとも痛々しく描かれていました。

 

まず、映画の序盤に出てくるシーンでソハとシュチェぺクが盗品を持って森を逃げるシーンがあるのですが、そこで二人は、ある光景を目にします。

 

大勢のユダヤ人女性達が素っ裸で、森の中を泣きわめきながら走っています。そのすぐ後にナチの兵隊が機関銃を持ってユダヤ人を追い立てて、やがて機関銃の音が鳴り響く。。。。全裸のユダヤ人達は折り重なるように絶命してゆく。

 

このシーンはかなりショッキングでした。冒頭にこのようなシーンを持ってくる事で、いかにこの映画が暗く重いテーマかという事を観客に訴えているのでしょう。ただ、『シンドラーのリスト』と違うのは主人公ソハのキャラクターで、いかにも貧乏で抜け目ないポーランド人。家族を養うためとはいえ、仲間と盗みを繰り返し、金の為なら何でもするぞ、と言わんばかりのセコい悪党ぶりで初めのうちは見ているだけで不快なくらいのキャラ。

 

一方、ソハに匿われているユダヤ人達も癖が強く、ソハにも負けず劣らずの嫌な奴ら。男どもは仲間割れはするし、罵りあう女達には、ほんと観ていて呆れます。仲間が寝ている傍でも遠慮なく体を求めあう男女。挙句の果てにはこの劣悪な環境で出産までしてしまう。。。

 

でも、逆に言えば常に死と隣り合わせの過酷な環境下でも人間は生きる事を諦めない。。。これこそが人間の本当の姿なのかも知れませんね。

 

何度も衝突するソハとユダヤ人達ですが共に危機を乗り越えていくうちにしずつですが、変化が現れます。密告されるかも、という恐怖から一度は自分を殺そうとしたムンデク。でもそんなムンデクに迫った危機を放置出来ずに、ついにはナチスの兵士を殺してしまうソハ。(なんやねん。。ええ奴やんか。。。ソハ)(ノД`)・゜・。

 

ナチ殺害とは無関係の同僚、シュチェぺクが報復のためにナチに殺害されたことを知ったソハ。この出来事を機にソハの中の正義感が一気に燃え滾る。

 

自分に危険が迫ろうがお構いなしにユダヤ人の事を気にかけ奔走するソハ!ムンデク達を守るため洪水状態の地下水道でボルトニックと対峙するソハ!かっこよすぎ!

 

いよいよ、クライマックスに突入!ソハとユダヤ人達はどうなるのか。。。もう手に汗握って興奮状態で観てました。興奮しすぎてあらすじと感想が入り乱れてきました。どっちもあらすじみたいになってきました。(;^ω^)

 

この後は是非その眼で確かめて下さい。
え!?そこまで言って。。。やめるんかいって??

 

はい。すいません。こっから先は是非、観てくださいね!。。。

 

それにしても、同じ人間同士なのになんでここまで残酷になれるのか、本当に戦争は悲惨です。

 

これが実話というところが本当に恐ろしい。。。今でも世界のどこかで同じように人間同士が争ってるんですから。いざ、戦争になったら自分の力では家族を守ることも出来ないなんて悲しすぎます。

 

この手の映画は観終わった後にいろいろ考えさせられます。いや、しっかりと考えなくちゃいけないんですよ。

 

では、最後までお付き合いいただき、おおきに~~

 

↓今なら好きな映画が無料で2週間観放題↓

 

最新情報をチェックしよう!
スポンサーリンク